歯医者で行う歯科健診では、お口の中をチェック、歯のクリーニング、歯磨き指導などを行います。
定期健診を受けていると歯周病やむし歯の予防になりますし、もし異変が見つかっても治療が軽くて済むことが多いです。それだけでも医療費の出費は少なくなるでしょう。加えて全身疾患も良くなったり予防できるので、まさに一石二鳥です。
かかりつけ歯科医をぜひご活用ください!
むし歯も歯周病も、早期発見と、プロのアドバイスにもとづいた日々のケアがとても大切です!
生涯にわたり、自分の歯で食べ、笑い、話すためには、かかりつけの歯科医をもち、定期的にチェックとアドバイスを受けて、毎日続けるセルフケアが大切です。歯医者さんでは、セルフケアのアドバイス、セルフケアでは取りきれない歯垢や歯石を専用器具で除去する歯のクリーニングを行えます。ぜひ、あなたに合ったかかりつけ歯医者さんをみつけてご活用ください。
一人でむし歯・歯周病予防に取り組むのではなく、プロによる治療とケア、セルフケアの三本柱で、歯と口の健康を守りましょう。
1、お口の中を専門的な立場でチェックします!
●むし歯のチェック
むし歯は、歯の噛む面やつけ根だけでなく、歯と歯の間などの直接見えないところにもできやすいものです。また、一度つめて治療をしても、そのわきの方に新たなむし歯ができることもあります。専門的な立場から、むし歯をチェックします!
●歯ぐきのチェック
歯のまわりのポケット(歯周ポケット)が深いと、歯周病になります。あなたの歯周ポケットの深さはどのくらいかを、チェックします!
2、お口の中をお掃除・クリーニングします!
歯垢・歯石を取り除くことを、一般に歯のクリーニング(PMTC)といいます。
知らない間に磨き残してしまった部分や歯ブラシでは磨くことができない歯周ポケット内の歯の根の部分もキレイに磨き上げて汚れを取り除きます。口腔内をきれいにすることで虫歯や歯周病を予防します。
●歯垢を取る
普段の歯ブラシで取り残したり、取りきれなかった歯垢は、むし歯や歯周病の大きな原因となります。できるだけ早く歯医者さんで歯垢を取り除きます。
●歯石を取る
歯石は誰にでもつき、歯肉を圧迫するなどして、歯周病を引き起こす原因の一つとなります。自分で取り除くことは困難ですので、定期的に歯医者さんで歯石を取り除きます。
3、歯科衛生士による歯みがきの指導!
歯と歯ぐきの正しい磨き方は、その人の歯並びや歯磨きの癖などのため、一人ひとり違います。あなたに合った、歯ブラシ・フロス・歯間ブラシなどの正しい使い方をお教えします。
4、その他、お口の中のお悩みをお気軽にご相談ください。
むし歯や歯周病について以外でも、顎の痛み(顎関節症)、噛むこと(摂食)、飲み込むこと(嚥下)、口内炎、親知らずについてなど、お口の中のケアやお困りごとは、お気軽にお尋ねください。
歯周病の原因は、細菌(=歯周病菌)の塊である歯垢です。歯垢を放置すると石灰化して硬くなり、歯ブラシでは取れなくなります。そして歯周病菌から出た毒素が歯周病を進行させます。歯が失われる原因の第1位は歯周病で、しかも成人の8割が罹患していると言われています。
歯周病は全身疾患とも関係しています。歯周病菌は歯ぐきの毛細血管から血管に入り込み、動脈の内側に取り付くことによって動脈硬化を引き起こします。動脈硬化は心疾患や脳血管疾患の原因となります。そして、高齢者では歯周病菌が肺に入って肺炎(誤嚥性肺炎)を起こします。糖尿病に影響を及ぼしたりもします。
最近では、歯周病がうつ病の原因になるという報告もあります。歯周病菌を飲み込むと腸内細菌のバランスが変化し、腸内環境を悪化させる可能性があります。人間の喜怒哀楽に関連する脳内の神経伝達物質の多くは腸内で産生されます。腸内環境が悪化するとセロトニンの前駆物質である5-HTPの生成が妨げられます。その結果セロトニン不足となり、情緒不安定が引き起こされるのです。
このように、たいへん恐ろしい歯周病を予防・治療するには、その原因の「菌」を退治するのが重要です。歯周病は自覚症状がないこともあるので、半年に一回は歯科医院で健診を受けましょう。
予防のためには、歯ブラシ、フロス、歯間ブラシなどを適切に使った口腔ケアも大事です。
歯科健診では上記でご説明した通り、お口の中のチェック、歯のクリーニング、歯磨きし指導、さまざまな歯科に関する相談などを行っております。歯科健診は保険診療です!ぜひ歯医者さんを定期的に活用して、歯周病の予防・治療を行い、身体全体も健康に過ごしましょう。